mozcが1.0にバージョンアップしたのでubuntu10.10にインストールしてみる

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先日,Googleによる日本語入力ソフト(IME)の「Google日本語入力(Google IME)」からベータがとれてバージョン1.0となりました.
その際,GoogleIMEのオープンソース版であるmozcも1.0にアップデートしたんですが,私が使っているUbuntu10.10ではアップデートされないようです.
しかも,バージョンが古いまま【2010/12/10現在Mozc-0.12.410.102】なので,手動でインストールしてみることにしました.

インストールしたのは,(1) Acer Aspire One上のUbuntu10.10 (wubiにてWindows XPとデュアルブート)と(2) Virtualbox上のUbuntu10.10です.
実はVirtualbox上のubuntu10.10にはmozcがビルド出来ないという問題があるようで,Virtualbox上のubuntuには結局「憩いの場」さんがビルドしたものを利用することにしました.

追記[2010/12/23] 本日アップデートされたOracle Virtulabox4.0を使うことで,Virtulabox上のUbuntuでmozcビルドすることができるようになりました.なので,(2)のやり方ではなく,(1)のGoogle謹製のビルド方法が可能となりました.

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(1) Acer Aspire One(初代)

Googleによるmozcのインストールページを見るとubuntu10.4までしか対応してないように書いてあるのですが,こちら【Winux/Lindows Google 日本語入力 がベータ版から正式版になりました。Mozcもね!!】を見るとubuntu10.10でもビルド可能とあったのでチャレンジすることにしました.

現時点ではmozcのレポジトリを作っている人もいますが,ここはやはりGoogleさんの言うとおりにインストールをしてみます.
私は「日本語環境セットアップヘルパー」にてmozcをインストールしていたのですが,このままでもインストール出来ました.

まずはgoogleによるmozcのページへ.ここにある「LinuxBuildInstructions」のページどおりにすればインストールが出来るはず.
Ubuntu上でインストールするのでターミナルを開き,コマンドをコピーしてターミナルに貼り付けるという単純な作業だけで大丈夫なはずです.
「アプリケーション」→「アクセサリ」→「端末」を開いて,上のリンクにあるコマンドをコピーします.「端末」上での貼付けはメニュー「編集」→「貼りつけ」か,「Shift+Ctl+V」で出来ます.

まずはこのコマンド

% sudo apt-get install g++ python libibus-dev libcurl4-openssl-dev libssl-dev zlib1g-dev libdbus-1-dev libglib2.0-dev libprotobuf-dev protobuf-compiler libgtest-dev subversion devscripts debhelper libqt4-dev scim libscim-dev

パスワードを入力した後,続行しますか「Y/N」とでるので「Y」を押すと必要なパッケージをダウンロードしてくれます.
インストール途中でメールサーバー関連のダイアログが出ますが,今回はローカルにインストールするだけなので「ローカル」を指定.
次はgclient depot toolのダウンロード.

% cd ~/
% svn co http://src.chromium.org/svn/trunk/tools/depot_tools
% export PATH=`pwd`/depot_tools:"$PATH"

glientのダウンロードが終わったら次はmozcのソースをダウンロード.

% mkdir -p ~/src/mozc
% cd ~/src/mozc
% gclient config http://mozc.googlecode.com/svn/trunk/src
% gclient sync

ここまで出来たらいよいよコンパイルです.

% cd ~/src/mozc/src
% python build_mozc.py gyp
% python build_mozc.py build_tools -c Release
% python build_mozc.py build -c Release unix/ibus/ibus.gyp:ibus_mozc unix/scim/scim.gyp:scim_mozc unix/scim/scim.gyp:scim_mozc_setup unix/emacs/emacs.gyp:mozc_emacs_helper server/server.gyp:mozc_server gui/gui.gyp:mozc_tool
% python build_mozc.py clean
% sudo apt-get install gyp
% mkdir -p ~/src/mozc
% cd ~/src/mozc
% svn co http://mozc.googlecode.com/svn/trunk/src
% cd src
% debuild -b -uc -us

最後にdpkgでインストール.

% sudo dpkg -i ../ibus-mozc_x.x.x.x_*.deb ../scim-mozc_x.x.x.x_*.deb ../mozc-server_x.x.x.x_*.deb ../mozc-utils-gui_x.x.x.x_*.deb

実際には

% sudo dpkg -i ../ibus-mozc

まで入力してtabキーを押すことで補完されるのでこれを利用します.同様にscim-mozcとmozc-server,mozc-utils-guiもファイルを保完して上のx.x.x.xに新しいバージョンを入れます.
mozcのインストールはこれで終了.ibusの設定をして再起動かログオフで使えるようになります.私はibusの再起動でmozc1.0が使えるようになっていました.ちなみに「バージョン」と入力して変換するとmozcのバージョンが表示されるのですが,2010年12月20日現在「Mozc-1.0.558.102」となっています.

Mozc_aspireone_2

上の図はAcer AspireOneにUbutu10.10をインストールしたあとにmozcをインストールした様子です.この方法でインストールすると,必ずビルドナンバーが表示されるようです.ちなみにビルドナンバーは「build558」となっています.

また,デスクトップにmozcのバーを表示させるには,IBusの設定にある「言語パネルの表示」を「常に表示する」にすれば表示されるようになります.これで出てこない場合は一旦他の設定にしてから再度「常に表示する」とすることで表示されるようです.

Screenshotibus_2

(2) Virtualbox上のubuntu10.10

【追記2010/12/23】

Virtualbox4.0を利用することで,以下の方法ではなく,(1)のやり方でmozcをビルドすることができるようになっています.なので,以下の方法はVirtualbox3.xの場合に限るようです.

Virtualbox上に構築したubuntu10.10にも(1)と同様にソースからビルドしようとしたのですが,エラーが出てビルド出来ませんでした.

実はこれで相当悩んだんですが,どうもこんな感じのようです.

開発/10.10 Maverick Meerkatの開発の中にある[審議中] dpkgの仕様変更 >/a>にはこう書いてありました.

これによると,VirtualboxやATOK X3 for Linuxでdpkjコマンドの仕様変更があったようでインストール出来ないとあります.また,これらの商用ソフトはベンダーで作業中ですとあるので,そのうちインストール出来るようになると思われます.

しかし,対応を待っているわけにもいかないので,上のリンクにもある「憩いの場」さんのところにあるmozcをインストールすることにしました.
上のリンクにあるubuntu10.10のdebファイルをダウンロードし,ソフトウェアセンターで開いてインストールします.

Screenshotubuntu_2

その後,アップデート・マネージャでアップデートを検索するとmozc関連のファイルが見つかるのでアップデートします.

Screenshot2_2

再起動後にIBusの設定「システム」→「設定」→「キーボード・インプットメソッド」にある「一般」タブの「言語パネルの表示」を「常に表示する」にしておくと言語パネルが表示されるので使いやすくなります.

Screenshotibus

私の場合はWindows版のGoogleIMEで使っていたキー設定とローマ字設定をインポートして自分用の設定に変えています.
しかし,このままではgedit(エディタ)などでtabキーによる予測変換が使えないので,ターミナル(「アプリケーション」→「アクセサリ」→「端末」より)を起動し,

sudo gedit /etc/enviroment

と入力して/etc/enviromentを開き,一行

IBUS_SNOOPER_APPS=gedit

と加えることでtabキーによる予測変換ができるようになります.

2010/12/20現在,mozcのバージョンはMozc-1.0.558.102になっていました.

これがubuntu10.10上で動作しているmozcです.開いているエディタはgeditです.